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北海道民のがん罹患率が全国平均超え!【前半】

[2025.03.09]

こんにちは、ホームケアクリニック麻生の井尻学見です。

 

最近、北海道民のがん罹患率が全国平均を超えているという札幌医科大学の研究チームの推計がニュースになりました。生涯でがんにかかる確率は、全国平均では男性が62.4%、女性が49.2%だそうです。北海道民は、男性が64.4%、女性が52.0%とそれぞれ約2%も高いのです!札幌医科大の加茂憲一准教授は、北海道民の喫煙率の高さも影響しているのではないかと言っていました。

 

当院でも多くのがん患者さんを診療しています。

 

がんとともに生きる -訪問診療の役割とは?-

がんと診断されたとき、多くの方が「これからどうすれば良いのだろう」と不安に思われるでしょう。通院が負担になる方、ご自宅でできる限り自分らしく過ごしたいと考える方にとって、訪問診療をご提案したいです!

 

当院の訪問診療では、「がん自体の治療」はなかなか難しいです。しかし、がんの治療中であっても、日々の通院の負担を軽減するために、がんで通院している主治医と当院の訪問診療を組み合わせて日常の体調を維持することもできます。また、がんの治療がいよいよ難しくなった時にも、つらい症状(痛みや吐き気、呼吸困難などの症状)を和らげる緩和治療は必要です。緩和治療を自宅で行うことも訪問診療の重要な役割です。患者さんの状態にあわせてお薬の処方や調整を行うことで、家でも過ごせるように体調管理ができます。また、当院は24時間365日連絡対応可能な体制を整えていますので、急な体調変化に対しても可能な限り迅速にサポートします。

 

住み慣れた環境で安心して過ごせるように医療面でサポートするのが当院の役割だと思っています。

緩和ケアとは? -がん患者さんのQOLを守るために-

がんと診断された患者さんやご家族にとって、「どのように痛みを和らげ、生活の質(QOL)を維持できるか」は大きな課題です。病気そのものを治すことだけでなく、痛みや不安などの症状を和らげ、患者さんとご家族のQOLを向上させることが大切です。

 

当院では、必要に応じて医療用麻薬を使用することで、痛みや症状のコントロールを行っています。また、以前お話した腹水がたまってしまう患者さんに対しては、腹水穿刺で水を抜くなどの処置もします。それぞれの患者さんの症状や病状、過ごし方のご希望に沿った医療的サポートを心がけています。

 

精神的な面でも、病院ではなく、ご自宅で医療を受けられることで、患者さんにとって心の安定にもつながります。家族と一緒に過ごす時間を大切にしながら、穏やかな日常を送ることができます。

 

次回は、印象に残っているがん患者さんのお話をします。

ホームケアクリニック麻生の井尻学見でした。

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