在宅療養で訪問看護は必要?メリットと判断ポイント
こんにちは、ホームケアクリニック麻生の院長、井尻学見です。
在宅療養を検討される中で、「訪問診療は始めたけれど、訪問看護も必要ですか?」というご質問をいただくことがあります。
今回は、訪問診療と訪問看護の役割の違いや、訪問看護が必要になるケース・必ずしも必要でないケースについて、わかりやすくお伝えします。
訪問診療と訪問看護の役割の違い
まず、訪問診療と訪問看護は、役割が異なります。
訪問診療は、医師が定期的にご自宅を訪問し、診察や治療方針の決定、薬の調整を行い、病状の総合的な判断を行うものです。
一方で、訪問看護は、看護師がご自宅を訪問し、日々の体調観察を行い、医師の指示のもと点滴、褥瘡処置、カテーテル管理などの医療処置を行い、生活面・精神面の支援をするものです。
つまり、「医師が診断・方針を決め、看護師が日常を支える」このような関係にあります。
訪問看護が必要になる主なケース
次のような場合、訪問看護があることで在宅療養がぐっと安定します。
・病状が不安定で、こまめな観察が必要な場合
・医療処置(点滴、注射、褥瘡処置など)がある場合
・ご家族の介護負担が大きい場合
・夜間や休日の急変に不安がある場合
・がんや難病などで症状の変化が起こりやすい場合
訪問看護は、「こまやかな医療処置」「異変の早期発見」「不安の軽減」という面で、大きな役割を果たします。
訪問看護が必ずしも必要ではないケース
一方で、すべての方に訪問看護が必須というわけではありません。
例えば、病状が安定している、医療処置がほとんどない、ご家族が日常生活を問題なく支えられている場合です。
このような場合、まずは訪問診療のみでスタートし、必要に応じて訪問看護を追加する、という選択も十分可能です。在宅療養では、「最初から全部そろえなければならない」ということはありません。
判断のポイントは「今」と「これから」
訪問看護が必要かどうかは、今の状態だけでなく、これから起こり得る変化を含めて考えることが大切です。
〇今後、症状が変化する可能性はありますか?
〇ご家族の負担が増えそうですか?
〇困ったときに、すぐ相談できる先はありますか?
こうした点を、医師やケアマネジャーと一緒に確認しながら決めていきます。
当院の考え方
当院では、「訪問看護は必要です」と一律に勧めることはしていません。
患者さんの状態やご家族の状況を踏まえ、本当に必要なタイミングで、必要な支援を組み合わせることを大切にしています。
また、私たちは関係する訪問看護ステーションを信頼し、日々の連携をとても大切にしています。訪問看護師さんからの相談は、日常の観察に基づいた客観的な医療情報をもとに行われており、その判断は在宅療養を支えるうえで欠かせないものです。
在宅療養は、クリニックだけで成り立つものではありません。医師・看護師・訪問看護・ケアマネジャーなど、多くの専門職が支え合うことで成り立っています。当院も、訪問看護師さんに支えられながら、チームの一員として在宅医療に取り組んでいます。
在宅療養や訪問看護について不安や疑問があれば、 どうぞお気軽にご相談ください。
ホームケアクリニック麻生の井尻学見でした。
