院内勉強会ってなにするの?
こんにちは、ホームケアクリニック麻生の井尻学見です。
今回は、院内でおこなっている勉強会についてお話します。
院内勉強会のテーマって?
最近の勉強会では、訪問診療の算定について主におこなっています。他にも、新しいシステムを導入する際に操作方法など、災害などの緊急事態に遭遇した場合に事業を継続するためのBCP(事業継続計画)について、年度初めには事業計画を共有して組織として何を大切にしていきたいか、等を全体で勉強会として時間をとっています。
部門ごとにおこなう勉強会もあります。リハビリ部門と医師でおこなっている患者さんの事例検討会では、患者さんの病態・病状を検査データを用いて説明し、どのようなリハビリを提供していくべきかを話し合う時間を設けています。看護部とは、麻薬の濃度計算の方法を学んだり、人工呼吸器の設定を勉強したり、医薬品メーカーに薬のエビデンス(根拠)について教えてもらったりすることもありました。
では、当院では、最近どうして全体で算定の勉強をしているのでしょうか。
算定の勉強をする理由
僕は、訪問診療クリニックを開院するにあたって、恥ずかしながら訪問診療の制度をよくわかっていませんでした。月に1回〜2回定期的な訪問を行う程度の認識だったのです。そのため、何冊かテキストを読んで勉強しました。制度を理解するうちに、スタッフには、在宅医療では患者さんはどのくらいお金がかかっているのかを知ってほしいと思うようになり、院内の勉強会のテーマにしようと決めました。
病院で働いていると、高額療養費制度を利用される患者さんが多いため、患者さんにどのくらいの医療費がかかっているかを気にしないことが多いと思います。しかし在宅医療は、年齢やお持ちの保険証の種類で自己負担額はさまざまです。
在宅医療は、病院でかかる医療費に比べて決して低いものではありません。また、通常の外来の通院に比べるとかなり高額になることもあります。そのため、それだけのお金がかかっていることを理解して、価値のある医療を提供していることを実感してほしいのです。また、その医療費に見合ったサービスを提供できるようにクリニックとして努力していきたいと思っています。それは、医療の提供だけではなく、誠実な対応やマナーもしっかりと心がけてほしいという思いもあります。
今後やりたい勉強会
開院当初に比べると現在は部門が増え、人が増えました。そのため、それぞれが何をしているのか、わかりにくくなっています。そして、忙しいと自分の仕事に集中しがちです。
「あらためて、自身たちの提供する医療とは何か」
「今、これにチャレンジしている!」
「ここを改善しようと模索している!」
「〇〇に困っているので助けてください!」
「それぞれの部門の力を結集して、このようにクリニックの在宅医療の質をあげていきたい!」
このような感じで、各部門がどんなことをしているのか、どういう風に動いているかを理解できる部門紹介があっても良いなと思っています。
また、医師も含めた各部門ごとに知識を研鑽できる勉強会があってもいいなと思っています。ホームケアクリニック麻生の井尻学見でした。