【後半】情熱ドクター取材を受けました!
こんにちは、ホームケアクリニック麻生の井尻学見です。
前回は、取材を受け掲載された「情熱ドクター」の記事の紹介と、開業のきっかけとなったエピソードをより詳しくお話しました。
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今回は、開業に至るきっかけとなったエピソードの続きをお話します。
身近なところにもきた影響
私のいるカリフォルニア州でも感染者が爆発的に増加し、職場も閉鎖され、私も自宅待機。テレビでは連日コロナのニュースが流れ、発症後に家族に会えず亡くなっていく方、家族が亡くなっても火葬され骨にならないと対面できない遺族のつらさを目の当たりにしていました。
そのような状況の中、仲良くしていた友人のお父さんが、リンパ腫という血液のがんと診断されました。発見したときには既に末期状態でしたが、友人はコロナ感染を心配し、100km離れた場所にいるお父さんになかなか会いに行けず、とても気を病んでいました。自分だったらどうするか、考えさせられたことを覚えています。
今の考えの根底となった本との出会い
普段あまり読書をしない私がその時期にたまたま読んでいた本が、私の人生を変えました。その本が、「死すべき定め(アトゥール・ガワンデ著)」です。
人は必ず亡くなります。病気や老いで今までできていたことができなくなり、生きていくことの障害は多くなります。しかし、その中でどのように生きていくか、残りの人生をどう過ごすかは人の数だけ選択肢があるのだと、本書を読んで実感しました。
私の生きたい人生
よく「明日地球が滅亡するなら最後は何を食べたいか」「誰と過ごしたいか」という質問や「宝くじが10億円当たったら、何をしたいか」などの題材があるかと思います。これらの質問は言い換えると「病気や老いたときに何をしたいのか」を説いているものではないでしょうか。
私は、地球が滅亡する最後も普段の食事が食べたいし、家族と過ごしたいです。また、宝くじが当たっても、変わらずに今の仕事を続けていると思います。今の人生は、自分が選んだ人生だからです。
「どのような人生を過ごしていきたいか」
この答えは、10人いれば10通り、多様な選択肢があります。しかし、その選んだ人生を実現していくためには周囲のサポートが必要だと強く感じました。
私は「医師」だったので、医療の面からその人の人生をサポートできる方法はないだろうか。自分自身が医療を受ける立場に立ったときに、自宅で最期まで過ごしたいから、その環境をサポートするにはどうすれば良いだろうか。
そう考え始めたのが、在宅医療を始めるきっかけでした。
今回は2記事にわたって、以前のブログ「クリニック開業のきっかけ」より詳しくエピソードをお話しました。
取材を受けた「情熱ドクター」の記事もぜひ読んでみてください。
▼情熱ドクター掲載記事
情熱ドクター「ホームケアクリニック麻生 井尻学見」
次回のブログ更新も楽しみにしてください。
ホームケアクリニック麻生の井尻学見でした。
ホームケアクリニック麻生では、一緒に働く方を募集しています。患者さん一人ひとりがその人らしい人生を選択できるよう、寄り添う方々も患者さんと共に生きられるような、そんな未来を一緒に作っていきませんか。