【閑話】わが家のカニさん
こんにちは、ホームケアクリニック麻生の井尻学見です。
今回は、私の家で飼育していたカニさんのお話をしたいと思います。
新しい朝の日課
わが家では、海岸で捕まえてきたカニを夏ごろから飼育しています。カニの大きさは2cmくらいのとても小さなカニです。捕まえてきたときに、どうやって飼育するかを考え、20cm四方の水槽を買い、人工海水の素で環境を整え、飼育を開始しました。水槽には、小さな石を入れていて、よくその陰に隠れて身を潜めていました。その様子を眺めるのが私の朝の日課になりました。
カニさん脱走!
ある朝水槽をみると、カニが見当たりません!水槽が空だったのです。水槽にはポンプがついていて、ポンプと水槽の蓋の隙間から逃げてしまったのです!
必死の大捜索をしましたが、いつ逃げたのかわかりません。
水がない状況では生きられないかもしれないと思い、不安な気持ちでいっぱいでした。そのとき、ふと傍にあった段ボールを動かすと、段ボールの陰に、小さくなって弱っているカニを発見しました!
そっと摘み上げ、水槽に戻すとしばらく動かずにじっとしていましたが、翌日にはエサも食べ始め復活しました。ひと安心です。。
その日から、みかんのネットを水槽の蓋の隙間に張り付け、カニが脱走しないようにバリケードを作ることにしました。
カニさんお気に入りの場所
そんな、やんちゃなカニですが、ある朝みるとカニが殻だけになっているのを発見しました。何かの病気になって死んでしまったのか・・・と落胆していると、なんと脱皮していたのです!一回り大きくなって、水槽の石の陰に身を潜めていました。大きくなれるような環境を作ってあげられたことがなんだかうれしくなりました。
また、別の日には、水槽が空になっていました。「また脱走したのか」と思いましたが、水槽の周辺を必死に探しても見つかりません。
ふと、水槽のポンプをみると、ポンプの中にあるフィルターにくっついて休んでいました。水槽からちょうどポンプの中に侵入できる隙間があったのです。隠れるのが好きなのか、ポンプのフィルターがふわふわした布団のように気持ちよいのかわかりませんが、そこがお気に入りになったようです。
それ以降も、いなくなっては、ポンプの中に隠れているのをいつも見ていました。
ポンプに隠れると、水槽は空っぽに見え、何を飼っているかもわかりません。
またもや・・・
そんな折、また水槽が空になっています。
「ははーん、またポンプの中に隠れたな」と思い、ポンプの中を探しても見当たりません。
2回目の脱走です。
大捜索が始まりましたが、1日たっても2日たっても見つかりません。3日目の朝、クリニックのスタッフにも「72時間の救命可能な時間を経過してもいまだ発見できません」とアナウンスしました。
4日目、水槽から10m離れた押入れの陰から、見つかりました。
もう、動きません。家族で話し合い家の神棚に飾り、即身仏として供養することとしました。
それまで、いつでも戻ってこられるように水槽はそのままにしてましたが、水槽もきれいに洗って役目を終えました。ちょうど秋口のことでした。
みなさんはどのような秋をお過ごしですか。
ホームケアクリニック麻生の井尻学見でした。