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訪問診療クリニックの医療ソーシャルワーカーとは【後半】

[2024.10.06]

こんにちは、ホームケアクリニック麻生の井尻学見です。

今回は、前回に引き続き、当院の医療ソーシャルワーカー(MSW:Medical Social Worker)ついてお話します。

 

前回は、

・当院の医療ソーシャルワーカーは、クリニックの顔

・当院の医療ソーシャルワーカーは、在宅医療のプロ

ということをお話しました。

 

今回は、

当院の医療ソーシャルワーカーに求められることと重要性をお話します。

それは、患者さんに寄り添い迅速かつきめ細やかな対応をすることです。

 

たとえば、がん患者さんを例にすると、当院では、病状により週1回の訪問診療できめ細かな緩和ケアをおこなっています。自宅での療養を希望されて病院から退院してきていますが、病状が悪化するにつれ、自宅で生活することがつらくなる患者さんもいます。

 

そうなることを予測し、家族や本人と相談して予め緩和ケア病棟のある病院を紹介します。納得のいく病院をバックベッドとして選んでもらうお手伝いもします。この時、病院との連携も大切です。患者さんの状態や、家族背景、行われている医療、在宅サービスの内容について、病院と情報を共有します。患者さん、当院、病院を医療ソーシャルワーカーがひとつのチームとしてつなぎ合わせてくれます。

 

そうして、いざ患者さんが入院を希望されたときには、迅速に診療チームから状態を聞き取り、予め相談していた病院へスムーズに入院できるように再度情報を共有し、入院の手配から移動の手段まで整えていくのです。


診療チームとしては、非常に心強く患者さんを託せますし、患者さんも安心して、「病院から自宅へ」「自宅から病院へ」移れる、そんな役割を担っています。

 

また、当院は病院やケアマネージャーからの初診相談(新規に訪問診療を希望する患者さん)が非常に多いです。特に、末期がん、COPD、腹膜透析、神経難病、重度の心不全・腎不全、自宅での看取りを希望される方などの重症の患者さんはほぼ断らず、積極的に受け入れています。

 

重症の患者さんは、1日1日がとても貴重です。いち早く、スピーディーに対応し、1日でも早く自宅に帰ってこられる調整をするのに、医療ソーシャルワーカーの役割なくして当院の在宅医療は成り立ちません

 

そのくらい医療ソーシャルワーカーは、重要な役割を担っているのです。

これらの役割を担っていくためにも、学ぶことはとても多いかと思います。一般的な医療・介護制度はもちろん、在宅に必要な制度の知識や、癌・COPD・神経難病など、それぞれ個々の病状についての知識。末梢点滴、中心静脈栄養、在宅酸素、持続麻薬投与、腹膜透析、輸血、各種ドレーン、インスリンなどの自己注射などについて、どのような医療(治療)で、病院や在宅でどのように行われているかという知識が必要です。これらの知識や経験を積み重ねて取得していくことで、在宅医療のプロになるのです。新しく当院で働く医療ソーシャルワーカーには、在宅医療のプロとなってほしいですし、当院の顔になってほしいと思っています。

ホームケアクリニック麻生の井尻学見でした。

 

当院は、医療ソーシャルワーカーや相談員として親身に患者さんやご家族と関われる人を募集しています。未経験であっても、学べる環境があるため、訪問診療クリニックの医療ソーシャルワーカーとして活躍できます。

 

当院の医療ソーシャルワーカーのインタビュー記事はこちら

 

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